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2016年5月9日月曜日

独立開業解説~カネの話は頭に叩き込んでおくべし~

今後このシリーズブログで何度もしつこいくらいに話に出しますが、個人事業主や小規模企業の経営者と、給料をもらって働いているサラリーマンの方とのいかんともし難いほどの決定的な違いのひとつに「カネ」の話があります。

サラリーマンの方は手取りで30万円の給料をもらえば、その30万は自分のために自由に使えます。(もちろん、家賃とか住宅ローンとか、生命保険とか払わなきゃならないものはありますが、それも自分の自由意志の範囲内、ですよね?)

自営業・小規模企業の経営者も、基本的に同じではあります。最終的な手取りが30万円なら、30万円自由に使うことは出来ます。

けれども、サラリーマンの方にはなくて自営業・経営者に必ずついて回るもの。特に自営業者。

否応なしに取られていく「税金」とか「保険料」。

例えば、自営業でふつうに手取り30万円を得ていたとしましょう。
少なくともひとり、あるいはご夫婦ならふたり分、ここから国民年金保険料が毎月引かれます。
ひとり約1万6千円、ふたりなら約3万2千円。
毎月です。

今時点ですでに、「サラリーマンと同じ手取りで30万円」では、毎月3万円近く「使えるお金」が少ないことになります。

それだけじゃありません。
お勤めの方なら支給前に天引きしてくれているであろう、健康保険料も、所得税も、住民税も、全部この「30万円」から払わなきゃなりません。
月々に平均したら、多分毎月7~8万円分くらいあると思うので、コレ全部考慮すると、「30万円の所得」というのは実はサラリーマンの方と同様に30万円使えるという意味では全くありません。

いや、もちろん事業主なのだからそういう支払いも考慮して資金繰りしろよ!というツッコミも出来ますが・・・そういう問題じゃないんですよ、ね。

毎月、毎月、通帳残高見て「今月の支払いはいくらだから、払い終えたら取り敢えずこんだけ残るよね」っていう感じで残ったお金の中から自分の取り分(=いわゆる給料)をもらってくる、というのが自営業や小さな会社の経営者のやりくり感覚です。
そうやって月末に残ったお金からどうにか自分の生活費を得るというのを延々繰り返しているわけですが、その「残ったお金」から、さらに先に挙げたような税金やら保険料やらがどんどん引かれていくわけです。

この「最後に残った」と思ったお金から、さらに引かれていくという絶望的な感覚。
その痛みというか負担感というか、そういう感覚をきちんと理解していなければならないのはもちろんのことですが、具体的に専門家として支援に携わろうとするなら、最低限以下のことは頭に叩き込んでおく必要があります。

自営業・経営者やってると、毎年何月頃にどんな出費(支払い)が待っているのか?

所得税・消費税・住民税・個人事業税・国民年金・国民健康保険料・・・その他諸々・・・こういうお金がいつ出て行くのか、を知らずにしたり顔でコンサルタントなんてやろうものなら、当の事業主さんや経営者さんからは、何も言われずにス~~~っと引かれてしまいます。
そういう残念な専門家にならないよう、生々しいカネの話はちゃんと頭に叩き込んで置くようにしましょう。

・・・て、僕自身も人のこと言ってる場合じゃなくて、日々勉強中、なのですが^^;

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